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江津湖というのは私の郷里熊本のさして大きくはないが、水の美しさと清澄さ、数多の淡水魚の豊富さとで有名な湖である。阿蘇山がその水源地といわれ、水前寺という川が、山麓の森林地帯の地下水を集めて楽し気なせせらぎの音を立て乍ら、江津湖へ流れ注いで、湖水は何時も溢れるばかりの水をたたえている。(中略)
一体にこの地方は江津湖や水前寺川のみならず、到るところに沼沢や小川があって宛然一大水郷をなしている。従って魚心あれば水心・・・ではない、水心あれば魚心という具合で、夥しい川魚が棲息している。こんなところに育った関係から私は幼時から水と魚を相手に暮らして来たと言っても誇張ではない。素晴らしい美人や、美しい草花、それ等に増して「魚」を賛美するもの、それは私に取って自然な事だ。(堅山南風「想い出のままに」より抜粋)
・メール kakubinta@gmail.com
※カーソルを魚の写真の上に置くと種名が表示され、クリックすると詳しい解説を見ることができます。
タモロコ
タモロコはもともと江津湖にはいなかった国内外来種で、2010年ごろから江津湖で確認されるようになりました。
体の横に一本の太めの暗い線があり、イトモロコと比べると、体形はずんぐりとして頭の先も丸っこい感じです。
流れが緩やかな川底の障害物の奥などで見かけます。
2010年10月 江津湖で撮影
江津湖で初めて釣ったタモロコです。この時以来、江津湖でタモロコを確認するようになりました。
2017年2月 江津湖で撮影
まだ寒い冬の日に、湧水が流れる水路にタモロコがいました。魚体がきれいです。
2019年1月 江津湖で撮影
イトモロコ、コウライモロコに混じって、タモロコがいました。イトモロコなどに比べると、タモロコは用心深く、すぐにものかげに隠れてしまいます。
2021年3月 江津湖で撮影
江津湖のタモロコです。隠れ家になる捨石、杭柵、水草などのあるところでよく見かけます。