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ミナミスナヤツメ(Lethenteron hattai)

吸盤状の口を持つ無顎類(むがくるい)の仲間です。

 

成体は全長20cmほどになります。幼生・成体とも7対のえら穴があり、それを目に見立てて「八つ目ウナギ」と呼ばれることもあります。

 

水質がよい砂混じりの泥底に生息します。生まれてから3年ほどをアンモシーテス幼生として泥に潜って過ごし、4年目の秋に成体になります。3~5月頃砂底の浅瀬でオスがメスの体に巻きつき、産卵した後は死んでしまいます。

 

江津湖でも減少しています。

スナヤツメ130516-369江津湖.jpg

2013年5月 江津湖で撮影

​湧水の湧き出す砂礫底に、10匹ほどが群れていました。

​死んだ個体もいたので、産卵した後だったのかも知れません。

スナヤツメ170504-211江津湖.jpg

2017年5月 江津湖で撮影

吸盤状の口で石などに吸い付いて体を固定します。

スナヤツメ130516-364江津湖.JPG

2013年5月 江津湖で撮影

​7つのえら穴があります。

スナヤツメ幼生180504-295熊本市.JPG

2018年5月 他の川にて撮影

​きれいな砂泥底を探ると、スナヤツメの幼生(アンモシーテス幼生)が出てきました。

眼は未発達です。泥中の有機物を食べて成長するそうです。​

スナヤツメ170504-306江津湖.jpg

2017年5月 江津湖で撮影

湧水が湧き出る砂礫底で、成体が集まって産卵していました。

​オスがメスの体にまきつき、集団で卵をばらまきます。写真に小さな白い卵の粒が写っています。

江津湖近くにお住いのTiroさんがお散歩中に発見され、教えてもらったお陰で写真に収めることができました。

参考にした主な図書・文献:
・山渓ハンディ図鑑15 日本の淡水魚(編・監修/細谷和海、写真/内山りゅう).山と渓谷社.2015年
山渓カラー名鑑 日本の淡水魚(著/川那部浩哉).山と渓谷社.1995年
くらべてわかる 淡水魚(文/斉藤憲治、写真/内山りゅう).山と渓谷社.2015年
・日本のドジョウ 形態・生態・文化と図鑑(文/中島淳、写真/内山りゅう).山と渓谷社.2017
・日本のタナゴ 生態・保全・文化と図鑑(文/北村淳一、写真/内山りゅう).山と渓谷社.2020
・くまもとの自然シリーズ1 江津湖の自然(監修/吉倉眞).熊本生物研究所.1986年
​・昭和63年度加勢川河川環境整備調査基礎調査報告書(5)江津湖の魚類.熊本県.1989年
清水稔.江津湖の魚類相~電気ショッカー船調査での確認を中心に~.熊本博物館館報No.29.熊本博物館.2017年.53-64頁
・甲守崇.江津湖の帰化魚について. 江津湖 第2号.江津湖研究会.1987年.17-19頁
・甲守崇.「江津湖の自然 魚の食餌行動と食性(1)」 江津湖 3号.江津湖研究会.1988年.92-93頁

・松原健治.「河童堀」昔今!.江津湖 第5号.江津湖研究会.1991年.106-108頁
三宅ほか.ミトコンドリアDNAと形態から見た九州地方におけるニッポンバラタナゴの分布の現状. 日本水産学会誌74(6).日本水産学会.2008年.1060-1067頁
長田ほか.福岡県の水路に生息する6種のタナゴ類の分布の比較.魚類学雑誌35巻3号.日本魚類学会.1988年.320-331頁
・堅山南風.想い出のままに.求竜堂.1982年.33・225頁
・Sakai, H., Iwata, A., Watanabe, K., Goto, A. (2024) Taxonomic re‑examination of Japanese brook lampreys of the genus Lethenteron with descriptions of two
​ new species, Lethenteron satoi sp. nov. and Lethenteron hattai sp. nov., and re‑description of Lethenteron mitsukurii. Ichthyological Research: online first

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