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ヤリタナゴ(Tanakia lanceolata)

タナゴの仲間は、熊本ではビンタ、シビンタとも言われます。

 

全長約10cm。体型はスマートで口元に目立つヒゲがあり、産卵期のオスは尻ビレの周囲が赤く色づきます。

 

ゆるやかな流れがあり、水草の多い場所をすみかとします。4~8月ごろ、マツカサガイ、イシガイ、ドブガイなどの生きた二枚貝の中に産卵します。


ヤリタナゴはもともと江津湖には普通にいて、タナゴ類の中でも数が多かったようですが、最近ではなかなか見つかりません。卵を産みつける二枚貝がいなくなったのも理由の一つだと思います。

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2014年3月 緑川水系で撮影

​早春はヤリタナゴの産卵の季節です。

河川に近く二枚貝がたくさんいる水路では赤く色づいたヤリタナゴたちが活発に活動していました。農業や震災復旧のため周辺水路の工事が進み、この豊かな水路の環境も変わりつつあります。

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2010年4月 江津湖で撮影

江津湖で釣り上げたオスのヤリタナゴです。江津湖にはかつてヤリタナゴが普通に見られたようですが、今では見つけることがなかなか難しくなっています。

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2011年5月 江津湖で撮影

​江津湖で捕まえたヤリタナゴのメスです。まさに産卵の季節で、お腹から短い産卵管が出ています。これをマツカサガイなどの二枚貝に差し込み、卵を産みつけます。

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2022年5月 他の川で撮影

熊本のとある水路では、​カワムツやオイカワに混じってヤリタナゴたちが泳いでいました。二枚貝が多い上流側に集まっていたようです。写真はイシガイをのぞくオスのヤリタナゴです。

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