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江津湖というのは私の郷里熊本のさして大きくはないが、水の美しさと清澄さ、数多の淡水魚の豊富さとで有名な湖である。阿蘇山がその水源地といわれ、水前寺という川が、山麓の森林地帯の地下水を集めて楽し気なせせらぎの音を立て乍ら、江津湖へ流れ注いで、湖水は何時も溢れるばかりの水をたたえている。(中略)
一体にこの地方は江津湖や水前寺川のみならず、到るところに沼沢や小川があって宛然一大水郷をなしている。従って魚心あれば水心・・・ではない、水心あれば魚心という具合で、夥しい川魚が棲息している。こんなところに育った関係から私は幼時から水と魚を相手に暮らして来たと言っても誇張ではない。素晴らしい美人や、美しい草花、それ等に増して「魚」を賛美するもの、それは私に取って自然な事だ。(堅山南風「想い出のままに」より抜粋)
・メール kakubinta@gmail.com
※カーソルを魚の写真の上に置くと種名が表示され、クリックすると詳しい解説を見ることができます。
ゲンゴロウブナ
大型のものは全長50cmほどまでになるそうです。
もともとは滋賀県の琵琶湖にいた魚で、江津湖にはいなかった国内外来種です。ヘラブナと呼ばれ釣りの対象として人気があり、江津湖にも放流されたことがあります。
普通のフナ(ギンブナ)よりも、背中が盛り上がった姿をしています。
主に植物プランクトンを食べるため、これを濾しとるための鰓の櫛状の「鰓歯(さいは)」の数が100前後と、ギンブナの50前後より多いことも特徴の一つです。
3~6月に抽水植物帯で産卵します。
2024年4月 江津湖で撮影
春になると、江津湖に流れ込む河川にはゲンゴロウブナが群れ集まります。
警戒心が強く、一匹を驚かせると群れ全体が逃げ去ります。
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